- 2025-2-18
- 歯のコラム
歯石除去の重要性|1回で終わる人・複数回かかる人の違いと費用・治療法を解説
「歯医者で歯石を取らないと…と思いつつ、つい後回しにしていませんか?」
痛みがないからと放置しがちな歯石ですが、放っておくと歯周病が進行し、最悪の場合は歯を失う原因 になってしまいます。
実際に、日本人の30代以上の80%以上が歯周病の初期症状を持っている と言われています。
一方で、定期的な歯石除去を行うことで、80歳になっても自分の歯を維持できる方が増えている のも事実です。
そこで今回は、
✅ 歯石がなぜ問題なのか
✅ 歯石がつきやすい人の特徴
✅ 治療回数と費用の目安
✅ 自宅でできる歯石の予防法
について詳しく解説していきます。
1. 歯石とは?放置すると歯周病が進行する原因に
歯石 とは、歯垢(プラーク)が唾液中のカルシウムやリンと結びついて石のように固まったもの です。
歯石の問題点
🦷 細菌のすみかになる → 歯茎を刺激し、炎症を引き起こす
🦷 歯周病を進行させる → 歯の周りの骨を溶かし、歯がグラグラになる
🦷 口臭の原因になる → 細菌の繁殖により、不快な臭いを発生させる
💡 歯石は一度ついてしまうと歯ブラシでは取れません! 歯科医院で専用の器具を使って除去する必要があります。
2. 歯石がつきやすい人の特徴
歯石ができるスピードには個人差があります。
歯石がつきやすい人の特徴
✅ 唾液の中にカルシウム・リンが多い → 虫歯にはなりにくいが、歯石がつきやすい
✅ 歯磨きが不十分 → 歯垢が残ると48時間以内に歯石化
✅ 歯並びが悪い → 歯磨きがしにくい部分に歯石がつきやすい
✅ 出血しやすい歯茎 → 血液と歯垢が混ざると、より硬い歯石ができる
✅ 口呼吸をしている → 口の中が乾燥しやすく、細菌が繁殖しやすい
💡 普段の歯磨きだけでは防ぎきれないため、定期的な歯科検診が大切です!
3. 歯石の種類と治療法
歯石には「白い歯石」と「黒い歯石」の2種類があります。
🔵 白い歯石(歯茎の上につく)
✅ 特徴:柔らかく、比較的簡単に取れる
✅ 症状:ほぼなし(自覚症状がない)
✅ 治療法:超音波スケーラーを使ったスケーリング(1〜2回で完了)
✅ 費用:1,500円〜3,000円(保険診療3割負担の場合)
⚫ 黒い歯石(歯茎の中につく)
✅ 特徴:血液と混ざり、硬くこびりつく
✅ 症状:歯茎の腫れ・出血・口臭
✅ 治療法:ディープスケーリング(3〜6回かかる場合あり)
✅ 費用:1回あたり1,500円〜3,000円(保険診療3割負担の場合)
🟥 深い歯石(歯周ポケット5mm以上)
✅ 特徴:歯茎の奥深くに付着し、歯周病を急速に進行させる
✅ 症状:強い腫れ・膿・歯がグラつく
✅ 治療法:フラップ手術(歯茎を切開して歯石を除去)
✅ 費用:5,000円〜20,000円(保険診療3割負担の場合)
💡 早めに治療を受けることで、歯を失うリスクを減らせます!
4. 歯石除去の治療回数と費用の目安
歯石のレベル | 治療回数 | 費用(3割負担の場合) |
---|---|---|
白い歯石(軽度) | 1〜2回 | 1,500円〜3,000円 |
黒い歯石(中度) | 3〜6回 | 1回あたり1,500円〜3,000円 |
深い歯石(重度) | 1〜6回(手術が必要な場合あり) | 5,000円〜20,000円 |
💡 早めのケアで治療回数と費用を抑えましょう!
5. 自宅でできる歯石予防法
🦷 ① 正しいブラッシング
✅ やや柔らかめの歯ブラシを使用(硬いブラシは歯茎を傷つける)
✅ 歯と歯茎の境目を意識して、1日2回・3分以上ブラッシング
🦷 ② デンタルフロスを毎日使う
歯ブラシだけでは60%しか汚れが取れません。
フロスを使うことで、歯垢除去率が80%にアップ!
✅ おすすめの使用頻度:1日1回(夜寝る前)
🦷 ③ 口の中を乾燥させない
口呼吸をしていると唾液が減り、細菌が増えやすくなります。
✅ 意識的に鼻呼吸をする
✅ 水分をこまめに摂る
🦷 ④ フッ素入り歯磨き粉を使う
✅ 歯のエナメル質を強化し、虫歯・歯石の付着を防ぐ
6. まとめ
✅ 歯石は放置すると歯周病が進行し、歯を失う原因になる
✅ 治療回数は歯石の状態によって異なり、軽度なら1〜2回、重度なら6回以上かかることもある
✅ 費用は1回あたり1,500円〜3,000円(保険適用)
✅ セルフケアを徹底することで、歯石の付着を予防できる
「歯石は取るのが大変…」と思う前に、まずは定期検診で歯科医師に相談しましょう!
早めのケアが、健康な歯を守るカギになります。
(この記事の監修:中目黒リバーサイドデンタルクリニック 院長/野田 潤一郎先生)