【特集】Doctor’sインタビュー 野田潤一郎

東京メトロ日比谷線、東急東横線中目黒駅から徒歩1分。賑わいのある山手通りを1本入ると、とたんに静穏となり「中目黒リバーサイドデンタルクリニック」がある。外観は一面のガラス張りで、光を内包したビー玉ような艶やかさと輝きがあり、中を覗けばレンガや無垢材を使った落ち着いた内装やインテリアが見える。歯科医院と知らずに見た人は、画廊かカフェと見間違えてしまうかもしれない。院内にはジャズが流れ、壁の木材と共鳴して心地よい音色となっている。個室の治療室に目をやれば、通りに面した窓から柔らかな光りが降り注ぐ。

中目黒リバーサイドデンタルクリニックを束ねているのは野田潤一郎院長。学生時代バスケットに奮励していた院長は、歯科医療に対してもチームワークが重要だと語る。一般歯科を中心にしながら、曜日ごとに矯正、口腔外科、高齢者歯科など、それぞれの専門ドクターを揃え、住民のさまざまなニーズに応えている。「東京や千葉、神奈川の高齢化や専門ニーズに対応できるクリニックにしていきたい」と話す院長に、クリニック開業にあたっての思いや診療にあたって心がけていることなどについて、お話を伺った。

院内は、カフェテリアのような居心地のよさですね。

緊張されている患者さんに、少しでもリラックスしていただければと思って導入しました。院内の音楽は、「治療室からキーンという音が聞えるのが嫌だ」という患者さんもいらっしゃいますし、プライバシーに配慮する意味でも、癒し系音楽ではなくて少しボリュームのあるジャズを流しています。医院の内装面で一番重視したのは、清潔感と掃除のしやすさ。医療機関ですから、そこが一番大切です。あとはスタッフが働きやすい環境であればと思っています。

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歯科医師という職業を選んだ理由を教えてください。

高校卒業と同時に実家の九州を出て、しばらく東京で働いていた頃、友人に勧められたのがきっかけでした。資格を取ってやりがいのある仕事がしたいと思い、東京医科歯科大学へ進学しました。歯科医師になってみて思うのは、本当にやりがいのある仕事だということ。扱うのは口内という狭い空間ですが、内容は虫歯、入れ歯、歯周病、被せ物、矯正、インプラント……と多岐に渡り、密度は濃い。また、全ての人に当てはまる正解の治療法があるわけではなく、一人ひとりに合わせて治療計画を立てていくところにもやりがいを感じています。口内の治療は体の他の部位に比べてどうしても後回しにされがちで、心臓病なら病院にいくけれど、虫歯1本ぐらい……と考える人もいらっしゃいます。けれど、そうして放置していると2本目、3本目もすぐ。結局うまく噛めなくなり、栄養不足や食生活を楽しめなくなれば、それは人生の楽しみ・生きる意味に関わる問題になってしまう。そう考えるからこそ、歯科も心臓を扱うのと変わらないというプライドを持って、診療に当たっています。

勤務医時代のご経験は現在にどのように生かされていますか?

大学在籍時から開業医になることを考えていましたので、卒業直後の目標は、一つの分野に長けるのではなく、一般歯科を満遍なくこなせる歯科医師になることでした。平成19年に東京医科歯科大学を卒業後、いくつかの医療機関で研鑽を積みました。最初に研修した総合歯科医院は、虫歯・歯周病の治療から親知らずの抜歯、口内外科的処置まで、すべてを1人の歯科医師がこなす診療スタイルで、ここで学んだことが現在の基礎となっています。また、一般歯科をベースにしてきた僕にとって、歯科医師として成長するきっかけとなったのが、勤務医時代に行っていた在宅診療。介護が必要な有病高齢者は通院できる人と異なり、より専門性の高い知識や技術が必要なことを突きつけられました。その経験が、開業にあたって当院の方針の原点にもなっています。

患者の希望を汲み、長期的視点で最善の治療プランを提案

クリニックの特徴を教えてください。

めざすのは、チームで行う専門性の高い医療の実現です。当院では一般歯科のほか、矯正、インプラント、口腔外科、補綴、保存治療、高齢者歯科など、各科の専門ドクターが曜日代わりで揃い、お互いに密な連携をとりながら診療にあたっています。各ドクターが専門の治療技術や知識を磨くことはもちろんですが、できないことや専門外のことをお互いにしっかり伝え合い、患者さんにとって最善の治療を考えていくことが重要で、医療者としての責任でもあると思います。そこで当院では、初診の患者さんの情報は皆で共有し、ミーティングで治療方針を決定。その後も症例検討会を少なくとも週1回以上積み重ねながら、患者さん一人ひとりに専門性の高いチーム医療を提供しています。同時に、 歯科の治療は9割が虫歯か歯周病であることを踏まえ、当院のドクターには最先端の専門技術の習得だけではなく、基礎的な虫歯治療や歯周病治療、日常使う材料などにもしっかり目を向けさせて、診療のベースとなる足元を固めていくことを大切にしています。

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診療にあたって心がけていることはありますか。

患者さんの希望をそのまま聞くだけでなく、長期的な視点から最善な治療計画を提案していくことですね。現在は「8020運動」の言葉の定着とともに、歯の保存が歯科の1つのテーマになっています。患者さん自身も歯を抜くことに、以前より抵抗を持たれるようになりました。もっとも適切な処置をしないまま保存された歯が原因で、健全に残せる部分や周りの入れ歯、義歯、インプラントなどの安定に支障をきたしているケースも多く見られます。そのようなことを考えると、たとえ短期的に痛みがとれればいいと患者さんがおっしゃっても、後で悪化すると分かっていればそのまま聞くわけにはいきません。患者さんのニーズをよく聞いた上で、医療として必要なことをきちんと説明し、お互いが納得した上で実施することが大切。長期的にこの江戸川区の患者さんたちに関わり、数年後数十年後も口内の健康が保てるような治療をしていきたいです。

治療後のメンテナンスや予防医療にも力をいれているとお聞きしました。

はい。当院では治療後のメンテナンスに決まった期間は設けず、一人ひとりにあった期間と方法を考えています。口腔内の環境は患者さんごとに違いますからね。患者さんには、歯の構造や歯周病、虫歯の成り立ちなどから理解してもらって、口腔内の状況と照らし合わせてた上で、長期的に考えてどのようなメンテナンスのスタイルがよいか、という観点から提案しています。1回の診療時間も、メンテナンスだから30分とか1時間とか決めるのではなく、こちらも臨機応変に。もちろん口内の状況が変われば、メンテナンスの間隔も変えています。口内の健康の一番基本になるのは歯ブラシですから、歯ブラシ指導も重要です。ただ毎日のものですから、「たかが歯ブラシ」と軽く見られがちなので、当院では僕もたまに歯ブラシ指導をしますし、ちゃんと磨けてない原因をスタッフと一緒に悩んだりします。僕がやることで、患者さんも歯ブラシが治療の道具だという意識をもってくれる。毎日のものだからこそ、重要視してもらえるような説明を心がけています。

高齢化や専門化ニーズに応え、在宅診療も進めたい

患者さんが歯科医院に抱きがちな怖い、痛いイメージや不安を取り除く工夫はありますか?

患者さんへの説明をしっかりすることです。「患者さんは右下が痛いとおっしゃっるけれど、診て見たら実は一番大変なのは左上だった」というのはよくあること。この場合、今回は右下を治療して、次に左上が痛くなったらまた治療する、ということは絶対にしません。虫歯の発生の仕組みなどの知識面から、口内の状況、治療方針などを十分な時間をかけてしっかり説明し、口内全体の状態を考えて長期的にベストな治療法を提案。おおよその治療期間や予算もお伝えし、患者さんに納得していただいた上で治療に移ります。特に自覚症状のない場所の治療を納得していただくのは時間も体力もかかることですが、そこを避けてしまうと決して患者さんのためにはならないし、それは我々の目指す医療ではありません。しっかりした説明をすれば、たとえ痛みを感じていない部分の治療でも、希望される患者さんが多いです。

これから挑戦したいことを教えてください。

東京や千葉、神奈川の高齢化や専門ニーズに対応できるクリニックにしていく予定です。専門性をさらに高め、親知らずの抜歯や特殊な外科処置、大掛かりな補綴治療など、通常大学病院の専門科に依頼するようなケースにも、積極的に対応できるようなクリニックにしていきたいですね。

休日のリフレッシュ方法や、健康管理に気をつけていることはありますか?

今は毎日仕事で、休日なしの生活です(笑)。クリニックの裏にトレーニング・ジムがあるので、たまに昼休みに行って、筋トレをしてますね。スタッフと一緒に行くこともあります。歯科医師は腰を痛めると仕事になりませんし、我々がまず健康でないと、患者さんを健康にできるわけがないので、健康には気をつけています。また、高校生の頃から続けているバスケットは、今でもたまにプレイしています。

最後に、患者様にメッセージをお願いします。

当院に来られる患者さんの約1/3は、特に自覚症状はないけれど診てほしいという方ですが、実際に診てみると、約2/3の方は虫歯や歯周病で何らかの処置が必要です。早期発見は早期治療につながりますので、痛くないうちにまず来院してほしいですね。また、小さな子どもがいるから来られないという方もいらっしゃいますが、平日はスタッフもたくさんいますので、赤ちゃんを抱っこして来ていただいて全然問題ありません。場合によっては一緒に子どもさんの口の中もチェックして、磨けていなかったら磨き方を教えてあげることもできます。例え何か病気があっても、来てもらわないことには治せないので、「何もなかったら一番いいね!」ぐらいの軽い気持ちで、気軽に来ていただければと思います。

澤田

『長期的視点で最善の治療プランを』

中目黒リバーサイドデンタルクリニック院長 / 野田 潤一郎
2007年 東京医科歯科大学卒業
2014年 すみれデンタルクリニック開業
2015年 中目黒リバーサイドデンタルクリック開業

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